人体

胎児期の成長と発達とは?

胎児期とは、ヒトの成長、発達過程の区分において、受精後9週目〜出生までを指す言葉として使われます。出生した後は「乳児期」や「児童期」といった区分が続きます。 乳幼児期の成長と発達とは?(簡単まとめ) - ちょっと一息 男性の精子が、女性の卵子と…

肺炎について

肺炎は、感染症の代表的な疾患です。また80歳以上の高齢者の死因の上位でもあります。 脳血管疾患患者では、肺炎が直接の死因になることも多くあります。 高齢者において、肺炎の自覚症状としては咳、痰、倦怠感があります。初め発熱がみられますが、高熱が…

不整脈について

不整脈は加齢により増えていきます。心電図によって診断されます。不整脈は病名ではなく、病態です。心臓のリズムが異常になっている状態を不整脈といいます。 不整脈には大きく分けて期外収縮、頻脈、徐脈があります。 正常の心収縮以外に異常刺激による収…

虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)

虚血性心疾患は、心臓に送られる酸素が少なくなるために起こるものです。 虚血性心疾患は状態によって狭心症、心筋梗塞に分かれます。 虚血性心疾患は、痛みで見つかる場合や健康診断で見つかる場合があります。 自分自身が痛みを訴える場合、発作により救急…

脳梗塞による後遺症

脳梗塞の後遺症はいくつかあります。 片麻痺 脳梗塞の後遺症の1つは運動麻痺です。 運動麻痺は、単麻痺、片麻痺、対麻痺、四肢麻痺があります。単麻痺は上下肢の1肢が麻痺、片麻痺は身体の同じ側の上下肢の麻痺、対麻痺は両下肢の麻痺、四肢麻痺は両側上下…

脳梗塞について

脳梗塞は脳血管疾患の1つです。 脳卒中データバンクによると、2020年の脳血管疾患の中で脳梗塞は76.4%となっています。 脳動脈硬化から、血栓が形成され脳血管内腔を閉じてしまう場合(脳塞栓)と、心房細動によりできた血栓が脳血管に運ばれ閉じてしまう場…

脳血管疾患について

脳血管疾患は、脳血管の異常が原因で起こる脳・神経の疾患の総称です。 脳血管疾患で代表的なものは、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、血管性認知症などです。 日本の脳血管疾患の死亡者数は、悪性腫瘍(がん)、心疾患、肺炎の次になっています。脳血管疾患…

悪性新生物(がん)について

悪性新生物(がん)は、日本人の死因の第1位となっています。約3割の人ががんにより亡くなっています。 50代以降はがんによる死亡者数が一番多く、今後もがんで亡くなる人は増えていくと考えられています。 2021年のがん死亡者予測によると、肺がんが一番多…

メタボリックシンドロームについて

メタボリックシンドローム(metabolic syndrome)は内臓脂肪型肥満に加え、脂質代謝異常、高血圧、高血糖のうち2つ以上あてはまるものを言います。 メタボリックシンドロームの診断基準として、腹囲、ウエストを使っています。 男性では85㎝、女性では90㎝…

生活習慣病、予防について

生活習慣病は、糖尿病、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症などの生活習慣が発症原因に関係していると考えられる疾患の総称です。 食生活に関連するもの 食生活に関連するものに糖尿病、肥満、脂質異常症、高血圧、心臓病、大腸がん、歯周病があります。 運動習…

自律神経(交感神経、副交感神経)について

自律神経は臓器のはたらきを調節しています。私たち自身の意識で動かせない部分は、自律神経が支配しています。 分泌物の調整を行ったりしているため、自律神経はすべての臓器において重要な存在です。 自律神経は、交感神経と副交感神経に分けることができ…

膵臓について

膵臓について 膵臓は、胃の後ろにある臓器です。長さは約10~15㎝の臓器です。 膵臓の周りには、肝臓、十二指腸などがあります。 膵臓には2つの役割があります。 1つ目は、消化酵素を作る働き。これは食べ物を消化します。 もう1つはインスリン、グルカゴ…

肝臓について

肝臓について 人が生きていく上で肝臓は重要なはたらきをしています。 肝臓は右の肋骨に守られるようにして存在しています。人間の身体の中で一番大きな臓器です。 成人で約1200gほどあります。肝臓の68%は水分でできています。 肝臓のはたらきは主に3つで…

小腸のはたらきについて。

小腸のはたらきについて 小腸は胃と大腸の間にあります。十二指腸、空腸、回腸の3つを総称して小腸と呼びます。全長は約6メートルにもなります。 小腸は、食べ物の消化と吸収のほとんどを行っています。小腸の内側はひだになっており、その表面には数百万の…

胃のはたらきについて

胃のはたらきについて 口の中に入った食べ物は、食道を通り、胃に運ばれます。胃の役割は、食べた物を一時的に蓄え、食べ物を消化することです。 胃は横隔膜の下、やや左側にあります。 胃は入り口から噴門(ふんもん)、胃底部、胃体部、幽門前庭部、幽門(…

食道について

食道について 食事をした際、食べ物はどこに行くのでしょうか。口から入った食べ物は、口腔から食道を通って胃に向かいます。 口には唾液があります。 唾液のはたらきは、口腔の中を潤し、滑らかにしてくれます。また、食べ物の表面を覆って最近の繁殖を防い…

消化と吸収について

消化と吸収について 私たち人間はエネルギーを食べ物から摂取しています。エネルギーの元となる栄養素は、炭水化物・たんぱく質・脂肪です。この3つを三大栄養素と呼びます。この呼び方は聞いたことがある人が多いのではないでしょうか。 炭水化物はお米や…

肺について

肺について 肺は左右2つからなっています。さらに肺葉に分かれており、この下に横隔膜があります。そこに密閉した空間を作っています。空間を胸腔と呼びます。 肺は、低い圧が普通の圧に戻ろうとする自然現象で空気が取り込まれるようになっているため、意…

気道について

気道について 気道は、空気の通り道です。鼻腔から喉頭までを上気道、気管から肺胞までを下気道といいます。 鼻腔は、冷たく乾燥した空気を温かく湿った空気に変えます。鼻にある鼻毛や気道の粘膜は汚れた空気からちりやほこりを取り除くフィルターのはたら…

腎臓のはたらき

腎臓のはたらき 腎臓は血液から体に必要なものを残し、不要なものを排出する浄化を行っています。 腎臓は腰のあたりにある石鹸より少し大きい臓器です。腎臓の真上にはそれぞれ副腎がついています。これは内分泌系の臓器で、腎臓とは全く違う働きをしていま…

血液の循環システムについて

血液の循環システムについて 血液は心臓によって全身に送られます。 心臓から送り出される血液が通る血管を動脈、心臓に戻る血液が通る血管を静脈と言います。 心臓は胸にある握りこぶし大の臓器です。左右2つずつの心室と心房からできており、4つの部屋か…

血液の成分について

血液の成分について 血液は、血球と血漿に分けられます。血球は、赤血球・白血球・血小板で、赤血球が一番多くなっています。 血液細胞を作り出しているのは骨髄です。骨髄は骨の内部にあります。血液の液体成分である血漿は、血液全体の55%です。血液はもと…

脱水症状について

脱水症状について 脱水になると、循環している血液量が減ります。通常の心臓の働きだと、血液が足りなくなってしまうので、収縮する回数を増やし血液をより多く送り出そうとします。 そのため脈が速くなります。(頻脈) 脱水になると唾液の量も少なくなり、…

高齢者が脱水になりやすい理由

高齢者が脱水になりやすい理由 高齢者は脱水になりやすい理由は以下の通りです。 水分保持機能の低下 加齢にしたがって脂肪が増加します。しかし水分の最大保有臓器である筋肉は減少するため、水分が減少します。 渇中枢機能の低下 喉の渇きを感じにくくなり…

高齢者の認知機能、記憶

高齢者の認知機能、記憶 高齢者の認知機能の特徴は、思考や判断のスピードが落ちることにあります。しかし時間があれば意味や内容を考える力は高く維持され、場合によっては向上します。 認知機能を使う活動や機会がありさえすれば脳機能の維持改善も可能と…

老化による神経系の変化

老化による神経系の変化 50歳を過ぎると、脳の重量、容積は減少し始めます。この傾向は大脳の前頭葉で目立ちます。原因は神経細胞や神経の突起、神経線維が減っていくためです。 健康な場合、全体がバランス良く萎縮していきます。アルツハイマー病のような…

聴覚の加齢による変化

聴覚の加齢による変化 聴力の測定は、人工的に合成した様々な周波数の音を聞くことによって行います。実際の会話や、テレビ等の音声は複雑な波形で、できており純音検査の結果とは一致しない場合があります。 重要なのは注意力であり、興味のある話や自分に…

老化による視覚の変化

老化による視覚の変化 視力は加齢とともに低下します。高齢者の裸眼視力の平均は60歳代で0.5前後です。白内障の手術を行った後では改善することがあります。 高齢者の視覚障害の原因疾患としては、老眼、白内障、緑内障、糖尿病性網膜症などがあります。この…

老化による呼吸器系の変化

老化による呼吸器系の変化 呼吸機能は肺活量の測定で評価できます。 肺の容量自体は年齢の影響を受けません。しかし、下部肺野に呼吸によって出入りしない残気量が増えるため、高齢者の肺活量は低下します。 呼吸機能は喫煙や慢性肺疾患の影響を強く受けます…

心臓、血管の加齢による変化

心臓、血管の加齢による変化 年齢とともに動脈硬化が進みます。動脈硬化が進むと大動脈の弾性が失われてきます。そうすると血液を全身に送り出す時の圧が高くなります。つまり最高血圧が上昇します。ただし、最低血圧の変化は少ないので脈圧はだんだん大きく…